結城浩のはてなブログ

ふと思いついたことをパタパタと書いてます。

結城浩メルマガ/手書きノート(4)/生徒をあえてつまずかせる/

結城浩のメルマガ「コミュニケーションの心がけ」のVol.014を発行しました。
今回は、

  • 本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(4)
  • Q&A - 生徒をあえてつまずかせることについて
  • 次回予告 - 結城浩セミナー/プレビュー版(2)

をお届けします。
ご購読は以下からどうぞ!

先月までのバックナンバーは以下からどうぞ!

今回のメルマガを、ちょっと立ち読み!

●「本を書く心がけ」より
…ここで、ミルカさんの説明に注目してください。ミルカさんはド・モアブルの定理を「二つの表現」で述べています。
一つ目は、いわば数式の言い換えという形の表現で。
 《複素数cosθ+isinθをn乗すると複素数cos nθ+ isin nθになる》
二つ目は、図形的視点での表現で。
 《単位円上でθの回転をn回繰り返すのは、nθの回転に等しい》
ひとつの事柄を、二つの表現を使って表すのはとても大切です。
二つの表現で説明された文章を読むことで、読者は自分の理解を確かなものにすることができます。さらに読者はある種の「驚き」を得ることもあるでしょう。すなわち…

今回のメルマガを、もうちょっと立ち読み!

●「本を書く心がけ」より
…説明のときに大事なことは、「ひとつの図にたくさんのことを盛り込み過ぎない」ことです。たとえば、この図で、円周上の点P、角度のθ、座標のyは出てきていますが、x座標は出てきていません。
実はこの後の説明でも、徹頭徹尾「サイン関数」だけにこだわり、コサイン関数の説明には入りません。いっぺんにたくさんのことを盛り込みすぎると、読者さんは混乱してしまうからです。
一度にはひとつのことだけをしっかり伝える。そうすると、読者さんはそれだけに集中して考えを進めることができる。このようにすれば理解が増し…