結城浩のはてなブログ

ふと思いついたことをパタパタと書いてます。

結城浩メルマガ/ルーチンワークの創造/手書きノート/十年一昔/

結城浩のメルマガ「コミュニケーションの心がけ」のVol.020を発行しました。
今回は、

  • 結城クイズ
  • 本を書く心がけ - ルーチンワークの創造
  • 十年一昔 - 2002年8月
  • 本を書く心がけ - 手書きノートのスナップショット(5)
  • 結城クイズの答え
  • 次回予告 - 数学文章作法「読者」

をお届けします。
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今回のメルマガを、ちょっと立ち読み!

●本を書く心がけ - ルーチンワークの創造
「本を書く心がけ」のコーナーです。このコーナーでは結城がこれまで書籍を書いてきて経験してきたことから大切だと思うことをお話しします。
今回は「ルーチンワークの創造」というお話をしましょう。
ルーチンワークというのは何をやるかが決まっていて、ある程度機械的に進められる作業のことです。本を書くというのはいわゆる「クリエイティブ」な仕事だと思われていますが、実際には膨大なルーチンワークの塊と見なすこともできます。
本を書くというのは、要するにある程度のまとまりと分量を持った文章を作り出すことです。図やプログラムや数式や表などもありますが、中心となるのはなんといっても文章(テキスト)です。
書籍一冊だとどのくらいの分量のテキストを書かなければいけないのか。いまちょっと調べてみますね。ええと…
 『数学ガールガロア理論』のLaTeXソースは約800キロバイト
 『プログラマの数学』の原稿ファイルは約300キロバイト
完成原稿を作るためのテキストサイズはこれくらいで、実際の執筆ではこれの三倍くらい書いていますから、だいたい1〜3メガバイトというところでしょうか。
これだけのテキストを作り出さなければならないのですから、短距離走のつもりで進むわけにはいきません。途中で倒れないような長距離走の構えが必要になります。それがルーチンワークですね。
……