結城浩のはてなブログ

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フランス語に詳しい方に質問:オイラーを評した名句の意味

先日公開した「テトラちゃんとハーモニック・ナンバー」の参考文献にLeonhard Eulerのページを挙げました。その中に、有名なLaplaceのセリフ、

"Liesez Euler, Liesez Euler, c'est notre maître à tous"

があります(誰が言ったかは異説あるようですが、それはさておき)。質問は、このフランス語の意味です。
同じページでは"Read Euler, read Euler, he is our master in everything"と英訳があります。和訳すると「オイラーを読め、オイラーを読め、彼は、すべてのことについての私たちの師」のように思います。
でも、日本語ではよく「オイラーを読め、オイラーを読め、彼は私たちすべての師だ」と訳されます。
Wikipediaでは、"Read Euler, read Euler, he is the master of us all"となっていますね。
原文のニュアンスはどうなのでしょう?

  • (A) すべてのことについての私たちの師
  • (B) 私たちすべての師
  • (C) どちらもあり得る
  • (D) どちらでもない
2022年11月23日加筆

Paul Painlevé氏によると(B)が正しいようです。

周囲の方に聞いてみたところ,"maître à tous"という時のtousは人にしか使わないそうです。「全てのこと」にするなら"maître sur tous"とも。